バランス計の製作(手順)

最初にバランス計のおおまかな構造をご説明します。
このバランス計は、前回、書きましたようにカモシタのバランス計と同じ原理・構造です。異なる点は構造材が木材という点です。そのため、アームの重量が大幅に不足してしまいます。
不足分の重量を補うために、アーム側面に鉄板2枚(表裏)を取り付けてあります。また、ボルトナットをヒートンでアーム下部にも取り付けています。
鉄板だけでも不足重量を補えるのですが、ボルトナットを追加した理由は、ナット2の固定位置を変化させる事で、アームの重量調整が容易になる事と、12インチ計への改造を可能にするためです。

バランスの計測は次のように行います。
・アーム上にクラブを乗せる。
・ヘッド側の重みで、14インチの支点を中心としてアーム全体が右側に傾きます。
・この時にアーム右側のはかり(重量計)で、ヘッド側にかかる重さを計測します。
・計測された重量を換算してバランス値にします。

バランス計の詳しい動作説明は製作手順の後半部で説明させて頂きます。


下の写真は、アームの右側にかかった重量をバランス値に換算する為の はかり の目盛り盤です。(カモシタのオリジナル)




内側にある 0g〜500g の目盛りを100等分した目盛りが外側にあります。この外側の目盛りで A0 〜 F0(E10) までのバランスを読みます。目盛りの刻みから 0.5 ポイント 単位の計測が行えるようになっています。バランス目盛りとの対応は次のようになります。

バランス目盛り 重量目盛り
A0 〜 A9.5 0〜95g
B0 〜 B9.5 100〜195g
C0 〜 C9.5 200〜295g
D0 〜 D9.5 300〜395g
E0 〜 E9.5 400〜495g
E10 (F0) 500g

0〜95g がバランスの A0 〜 A9.5 に相当します。同様に100 〜 195g が B0 〜 B9.5 になります。そして 500gが E10 (F0) でフルスケールになります。


今回、製作のバランス計はデジタルはかりを使用しますので、上記と同様に換算する必要があります。3桁の数字の内 最上位の数字をアルファベットに読み替えます。

重量計の数字 バランス記号
0** A
1** B
2** C
3** D
4** E
5** F
6** G
7** H
8** I
9** J
500gスケールの場合は
F0 (E10)までです。

10の位の数字はそのまま使用します。1の位の数字はバランス値の小数部になります。具体的には
 313g の計測値であれば D1.3 
 297g であれば C9.7 という具合です。
ちょっとだけ面倒ですが、何度か使用しているうちに慣れると思います。

尚、お使いのはかりが小数点を表示するタイプであれば、もう一桁細かい数字になります。 313.4g の場合 D1.34 になります。

バランス計としては必要のない桁の数字ですが、細かい表示ができるというのもなかなかいいものです(笑)。
ちなみにバランス値の 0.01 というのはヘッド側の重量に換算すると 約0.02g ということです。わずかな振動でも変化してしまうので、実用的ではありません。また、計るたびに違う数字になるのであてになりません(汗)


動作原理はご理解いただけたと思いますので、いよいよ製作に入りますが、その前に、前回リストアップした材料表の補足を少々・・・。

材料名 スペック 補足
シナ合板 300x600x9(mm) アームに使用するため長手方向のサイズは500mm以上必要です。厚みは強度面を考慮すると9mm以上が必要だと思います。仕上がりを美しくする場合は MDF板 を使うのも良いと思います。ただ MDF の9mmだと強度面で不安があるので、12mm以上が良いとおもいます。
鉄棒 8mm径 アームの支点シャフトとして使用します。5mm以上の直径があれば強度的には問題ないと思います。他のサイズの場合、ベアリングとカラーもそのサイズに合わせてください。
鉄板 25x900x3(mm) アームの重量を確保する為に使用します。手に入るのであれば鉛板や銅板でもOKです。
ベアリング 8x12(mm) アームの支点の軸受けに使用します。鉄棒のサイズに合わせてください。ツバつきの方が斜めになる事も無く、使い易いと思います。
カラー
(省略可)
8mm 支点のシャフトがずれないように固定します。ベアリング同様にサイズを合わせてください。尚、実際にはシャフトがズレる事はなさそうです。また、ズレたとしても手で簡単に戻せませので、無くても支障はありません。
タップビス 3x20(mm) 各パーツの固定用と重量計を作動させるピンとして使用します。ピンとしての機能を優先させた為、長さが長すぎるかもしれません。固定用には3X15mm程度の短い木ねじのほうが良いと思います。
ナット 1 8mm(厚さ)
10mm(ねじ径)
アームの重量調整用ウェイトとして使うスタッドボルトをヒートンに固定する為に使います。
ナット 2 50mm(厚さ)
10mm(ねじ径)
スタッドボルトと組み合わせてアームの重量調整に使います。
スタッドボルト 284mm(長さ)
10mm(ねじ径)
ナット2と組み合わせて重量調整に使います。
ヒートン 内径10mm 重量調整用のスタッドボルトの取り付けに使います。
重量計 500.0g 計 バランスの計測に使います。1Kg または 2Kg 計の方が使い勝手が良いと思います。

パーツ類の写真です。




  ☆   ☆   ☆



木材パーツの加工

まず、最初に本体の部品を シナ合板 から切り出します。もし、切るのが面倒だという人は、DIYショップの カットサービス を利用すると便利です。私もこのサービスを利用しました。 1カット 30円 と、とてもリーズナブルでした。

切り出す部品の寸法は図を参照ください。単位はmmです。


(注) 私が使用した板は 300mm x 600mm で、必要な部品を切り出すには余裕がありました。そこで、アームに使用する部品をスペアとして1本余分に作りました。アームは最も重要な部品になりますので、もし失敗したときにやり直しができるようにする為です。製作が順調に進み、スペアを使用せずに済んだ場合は、12インチ計用のアームに改造して使う事ができます。14&12インチ デュアル方式のバランス計なんていうのは市販されていませんので、面白いのではないかと思います。

切り出したパーツの写真です。これら以外に手で切り出した部品が2点ありますが、写真を取り忘れました(汗)。手順の中でご説明してまいります。





続いて、各パーツの加工を行います。まずはアームからまいります。寸法はパーツの寸法図を参照ください。
(注)図はお絵かきソフトで描いていますので、縮尺や細部が正確ではありません。ご了承ください。



アーム
部品図を参考に穴あけとカットを行ってください。穴の大きさはアームの支点として使うシャフト(鉄棒)のサイズに合わせてください。直角に真っ直ぐ開ける事が重要になりますので、慎重に行ってください。
カットする部分はお使いになる重量計のサイズに合わせて切り込みを適当なサイズに変更してください。重量計を押す為のピンの位置は重要になりますので、正確に穴あけをしてください。

アームポスト
続いて支柱の穴あけを行います。この穴も重要ですので、慎重に開けてください。私は、狂いを少なくする為に支柱同士を両面テープで貼り付けて、一緒に穴を開けました。手間が一度で済むのでこの方法をお勧めします。
穴の大きさはベアリングの外径に合わせて下さい。

ストッパーとシャフトサポート
クラブを乗せる際のストッパーとシャフトを支えるパーツを作ります。この2点が上の写真に入っていないものです。部品図の寸法で切り出してください。

木材部品としてはもう一つアームのストッパーがあります。アームが垂れ下がらないようにするものです。(ホームポジション)
こちらは適当な端材を使えは済みますので割愛します。無くても機能上は支障ありません。

木材部品は以上で揃いました。

次に、支点になるシャフトを材料の鉄棒からカットします。切断する長さは、カラーを使う場合は85mm程度、カラーを使わない場合は80mm程度です。短かすぎない限り適当でOKです。

以上で全ての部品が揃いました。

・・・実際に作るよりも手順を説明するほうが大変です(笑) つづきも頑張って作りますので少々時間をください。

つづく・・・




2008-9-1