バランス計の製作(14インチ計)

先日作った簡易バランス計の性能が芳しくなかったので、再度、バランス計の製作にチャレンジしました。

前回の失敗を踏まえて、まず製作するにあたり、大まかな仕様を考えてみました。

仕様 方法
実用に耐える精度がある デジタルはかりを使い、最小単位を 0.1ポイントにする
制作費を低くする 本体の材料は合板を採用
一般的な工具を使用する のこぎり、ドリル、カッター、接着剤、サンドペーパーなど、通常工具に限定する
手に入りやすい材料を使う DIYショップで手に入る範囲の材料を使用する
価格は5000円以内 工具代金と部品の送料は除きます

上記の仕様を満たす事を優先した結果、次の点を犠牲にすることにしました。

・耐久性は乱暴に扱わなければ壊れない程度
・見た目はそれなり・・・。

以上のような感じで製作に入りました。
構想から3週間ほどかかってしまいましたが、どうにか完成することができました。

今回の製作で、最も懸念していた性能の面ですが、市販されているバランス計と遜色のないものにすることが出来ました。
バランス計の基本的な動作機構は鴨下のバランス計と同じです。(パクリです・・・汗)
同等の性能がでるのは、当たり前といえば当たり前ですが、内心ホッとしています。

  ☆  ☆  ☆

これが、塗装前の仮組み時の写真です。半完成の状態といえます。この状態で精度のチェックを行いました。



使用には特に問題がない事が解りました。

しかし、本体の材質が合板なので長期の使用では 板のそり が発生する恐れがあります。特にアームの部分が反ってしまうと、バランス計としての精度が著しく損なわれますので、一通りのチェックを終えたら、全体を塗装する予定です。

塗装を行っておけば、吸湿・乾燥の繰り返しによる 板のそり が防げますので、ある程度の耐久性が確保できます。(塗装後の写真は後日、掲載予定です)

 ☆  ☆  ☆

使用した材料と金額の一覧表です。

材料名 スペック 単価 数量 金額 購入先
シナ合板 300x600x9(mm) 505 1 505 島忠DIY
鉄棒 8mm径 190 1 190 島忠DIY
鉄板 25x900x3(mm) 270 1 270 島忠DIY
ベアリング 8x12(mm) 368 2 736 Monotaro
カラー 8mm 168 2 336 Monotaro
タップビス 3x20(mm) 100 1 100 ジョイフル本田
ナット 1 10mm(ねじ径) 13 4 52 ジョイフル本田
ナット 2 10mm(ねじ径) 73 2 146 ジョイフル本田
スタッドボルト 10mm 120 1 120 ジョイフル本田
ヒートン 内径10mm 16 2 32 ジョイフル本田
重量計 500.0g 計 980 1 980 ネットオークション
合計金額 3467円  送料は除く


重量計につきましては、価格を抑える為にオークションで購入しましたが、送料を含めた金額では市販品よりも高くなってしまいました。・・・落札してから気が付きました、失敗です(汗)
尚、失敗はそれだけに留まりませんでした。

このはかり・・・最大測定量が500.0g なので、バランスの最大計測値が F0 までに制限される点が難点です。また、バランス計に使用するには、過剰な精度(0.1g単位)の為、バランス値が読みにくい点も今ひとつです。

もし、皆様が実際に作るのであれば、1〜2Kgの重量計(精度1g単位)のほうが価格面や取扱面で優れていると思います。バランス計として使わないときには、キッチンスケールとしても活用できますので・・・(笑)

 ☆  ☆  ☆

さて、一番肝心な点の・・・このバランス計の精度がどれくらいなのか?をご紹介します。

当店で使用しているバランス計(カモシタの製品をデジタル計に改造&微調整済)と比較してみました。
計測範囲内の A から E バランスまでのクラブを計測しました。アイアンはグリップ交換作業前のセット(メーカー既製品)を計測しました。
参考値としてバランスポイントの位置を基に、計算で求めたバランス値も掲載してあります。また、ロリスミック計での計測値も掲載してあります。(スケールの目盛りを目視で読んでいますので、おおまかな値です)


番手 重量(g) BP(インチ) 店舗計
0.05P 単位
製作計
0.01P 単位
計算値
0.01P 単位
ロリス
ミック計
1P 単位
1W 314.0 33 3/4 D2.70 D2.64 D2.99 D2.5
1W 373.2 30 3/4 D3.95 D3.99 D3.99 D4.0
1W 305.0 33 7/16 C7.40 C7.37 C7.49 C7.0
3W 326.4 33 D2.85 D2.84 D3.00 D3.2
4W 385.2 30 D2.10 D2.27 D2.22 D2.2
5W 335.0 32 1/2 D2.70 D2.66 D2.99 D2.8
3I 416.0 28 11/16 D1.00 D1.23 D1.15 D1.2
4I 420.8 28 9/16 D1.30 D1.42 D1.28 D1.5
5I 428.6 28 3/4 D2.15 D2.33 D2.18 D2.2
6I 433.4 28 1/8 D1.10 D1.32 D1.39 D1.3
7I 441.8 27 7/8 D1.65 D1.87 D1.55 D1.8
8I 447.6 27 11/16 D1.55 D1.78 D1.48 D1.8-
9I 455.2 27 1/2 D1.65 D1.81 D1.86 D1.8
PW 463.2 27 1/4 D1.65 D1.90 D1.70 D1.8+
AW 466.4 27 1/8 D1.10 D1.31 D1.38 D1.2
SW 471.4 27 1/16 D2.55 D2.80 D2.11 D2.8
PT 461.2 25 11/16 B6.80 B7.32 B6.64 B7.0
PT 496.2 24 1/16 A8.20 A9.01 A8.64 A8.5
PT 535.0 26 7/16 E1.70 E1.90 E2.12 E2.2

パターの値を除くと
(注)、おおむね 0.5P 程度のバラつきに収まっています。このバラつきは計測器ごとに持っている計測機構の特徴による 公差の範囲 と考えて良いと思います。
従いまして、クラブの組み立てに使うのに必要な性能を持ったバランス計だといえると思います。(方式の異なる市販の簡易型計測器では、もっと差の出るケースがあります)

尚、今回は計算の便宜上から、BP(バランスポイント)の計測にインチ計(1/16ステップ)を使用しました。その為、一部の値で乖離が見られます。原因はインチ計の目盛りの問題と考えています。
正確さを求めるならば 1/32インチ目盛りのスケールが必要な事がわかります。(ゴルフ用品としては、日本では市販されていません)
後ほど、改めてメートル計(1mmステップ)で確認したいと思います。

(注)パターの一部の計測値で大きいバラつきが出ています。今回は時間がなかったのでそのまま掲載してあります。こちらも後日、あらためて確認したいと思います。

製作手順については、現在作成中です。出来上がった部分から都度、アップしてまいります。


2008-8-26